白球に夢、聴覚障害「負けない」
太陽が丘の12歳伊藤君 ミリオンスターズ入団目指す

 県立ろう学校小学部6年の伊藤皓平君(12)=太陽が丘3丁目=がBCリーグ、石川ミリオンスターズ入団を目標に、野球の練習に励んでいる。生まれながらにほとんど耳が聞こえないため補聴器を着けている伊藤君は、「聴覚障害のある横浜ベイスターズの石井裕也投手のように、頑張ってプロ選手になりたい」と話している。

 
地元クラブに参加

 伊藤君は野球が好きな父忠さん(42)の影響で、6歳のころから一つ年上の兄優吾君とキャッチボールなどで野球に親しんできた。小学3年の時に市学童野球・田上ライナーズに入団、チームでは右翼手を務めており、練習や試合ではメンバーが大きな声や身ぶリ手ぶりで会話を助けてくれたという。忠さんは「チームに恵まれたから野球を続けてこられたと思う」と話した。

 
始球式でファンに

 小学5年の時に石川ミリオンスターズの始球式を行ったことをきっかけに都卓磨投手のファンになり、県立野球場や金沢市民野球場で行われる試合に足を運ぶようになった。現在ではほかの選手とも知り合いになり、キャッチボールなどで交流を深めている。

 昨年12月に田上ライナーズを卒団した伊藤君は現在、チームの練習に自主参加している。県立ろう学校の中学部には野球部がないため、今後は県聴覚障害者協会野球部の練習に加わる予定だという。伊藤君は「大会には出られなくても大好きな野球は続けでいきたい」と話している。



野球の練習に励む伊藤君
=太陽が丘

<平成21年1月9日付、北國新聞>
                                                          
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